形はなんでもOK 糸かけ・糸かけ曼荼羅の作り方(初心者にオススメ)

こんにちは、糸とおし作家のそまくみこです。

 
私の糸とおし作品制作のきっかけは「糸かけ 糸かけ曼荼羅」だったというお話を書きましたので、今回はその「糸かけ 糸かけ曼荼羅」について書いていこうと思います。

 
 
「糸かけ 糸かけ曼荼羅」はとても人気の高いアートですね。
複雑そうに見えて作り方は至ってシンプル。
小さなお子さんからご年配の方まで幅広く楽しめるところが「糸かけ 糸かけ曼荼羅」の良いところだと思います。
あと、「数」の不思議・神秘に触れられるところも良いですね。
「数」から「リズム・律動」を感じることができます。
 

 
 
「糸かけ 糸かけ曼荼羅」と言うと、画像のような円形(丸型)が主流ですが、他の形でもできます。
どんな形でも同じ掛け方(基本的な掛け方)でできますので、形に縛りはありません。
つまり、掛け方をマスターしてしまえばいろいろな形で作ることができるのです。

 
 
ということで、一般的な円形ではなく、「五角形」で基本的な糸の掛け方を解説していこうと思います。

 
 
いろいろなところでワークショップが開催されていますし、作り方の本やキットも販売されているので、ここで解説する必要もないのですが・・・
 
ちょっと密やかに自分でチャレンジしてみたいと思っている方

ワークショップに参加したけれど作り方を忘れてしまった方
 
の参考になると思いますので詳しく記しますね。

 
 
繰り返しになりますが、基本的な掛け方さえ覚えてしまえば形は何でもOKです。

ぜひいろいろな形にチャレンジしてみてください。
形によって現れる曲線や模様が違いますので楽しめますよ。

 
掛け方の解説だけでなく、糸かけについてや作る時のコツ・ポイント、素数と整数で掛けた時の違いなども書いていきますので、どうぞご参考になさってください。

 
「糸かけ 糸かけ曼荼羅」の楽しさ・魅力が伝わりますように✨

 
 
 
糸かけ 糸かけ曼荼羅って?

 
「糸かけ」とは、板に打ち込んだ釘(ピン)に糸を掛けて模様を作っていくアート「ストリングアート(string art)」です。

 
ストリングアートと聞くと、DIYを連想する方もいらっしゃるかもしれませんね。
DIYでストリングアートを気軽に楽しもうというのがブームになっています。
糸の掛け方に決まりはありませんし、形や文字など作るものも自由ですので、本当に気軽にお手軽に楽しめると思います。

 
糸かけもストリングアートなのですが、糸かけは「数と規則性」にフォーカスしています。
数を数え規則的に糸を掛けていく過程で「数の不思議・神秘」に触れることができます。

 
 
数を感覚的に学ぶ手法 〜シュタイナー教育〜

 
「糸かけ」の始まりはシュタイナー教育とも言われています。
シュタイナー教育とは、ドイツの哲学者・神秘思想家・教育者のルドルフ・シュタイナーが提唱した教育です。
 
その教育の中で、「数」を思考だけではなく、手先(身体)を使って感覚的にも学ぶために「糸かけ」が使われていたそうです。
(シュタイナー教育では、手仕事など感覚を伴った学びをとても大切にしているそうです)
 
素数の不思議については後で詳しく書きますので、掛け算(九九)の不思議を少し覗いてみましょう。

 
九九を糸かけ・・・ではなく「糸とおし」でやってみますw

 
 
〈1の段〉

 
  0からスタート
 
  1ずつ増えていくので、糸の足跡は画像のようになります。
 
  10角形になります。
 
 
 
 
 
 

〈2の段〉

  2つずつ増えていくので糸の足跡は画像のようになり、
  五角形が現れます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

〈3の段〉

  糸の足跡は10芒星になります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

〈4の段〉

  糸の足跡は五芒星になります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

〈5の段〉

  0と5を行ったり来たりの直線になります。
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 

 

〈6の段〉

  五芒星が現れます。
 
  4の段と同じ形です。
 
 
 
 
 
 
 
 

 

〈7の段〉

  10芒星が現れます。
 
  3の段と同じ形です。
 
 
 
 
 
 
 
 

〈8の段〉

  五角形が現れます。
 
  2の段と同じです。
 
 
 
 
 
 
 
 

〈9の段〉

  10角形が現れます。
 
  1の段と同じです。
 
 
 
 
 
 
 
 

 

不思議なことに、1の段と9の段、2の段と8の段、3の段と7の段、4の段と6の段が同じ形になります。
5の段は直線です。

 
 
1の段/9の段

 
2の段/8の段

 
3の段/7の段

 
4の段/6の段

 
5の段

 
 
これが九九と糸かけ(糸とおし)の不思議です。
シュタイナー教育ではこのように「数」の不思議・神秘を身体を使いながら感覚を伴わせて学ぶそうです。

 
 
 

曼荼羅って?

 
曼荼羅とは、密教の経典にもとづき、主尊を中心に諸仏諸尊の集会(しゅうえ)する楼閣を模式的に示した図像
サンスクリット語मण्डल(mandala)の音を漢字で表したもの
मण्डलには形容詞で「丸い」という意味があり、円は完全・円満などの意味があることから、これが語源とされる。
ーwikipediaよりー

 
曼荼羅はサンスクリット語でmandalaといい、本質、心髄、醍醐(だいご)を意味するマンダmandaと所有を表す接尾辞ラlaを合成した語である。過去受動分詞の完了を示すので、「本質を所有するもの」「本質を図示・図解するもの」の意である。
ー日本大百科全書(ニッポニカ)よりー

 
 
仏様がいっぱい描いてある絵を見かけたことはありませんか?それが曼荼羅です。
 
日本密教は大日如来を中心にしていますので、大日如来の教えを視覚的に表現した「両界曼荼羅」が多いですが、大日如来以外の尊像を中心に配置した「別尊曼荼羅」や密教以外の神仏が集会する「浄土曼荼羅」「垂迹曼荼羅」などもあります。
 
高野山の「血曼荼羅」をご存知の方は多いのでは?
正式名称は「絹本著色両界曼荼羅図」ですが、この曼荼羅図を奉納したとされる平清盛が自らの血を絵の具に混ぜて制作したという逸話から「血曼荼羅」と呼ばれています。

 
〈血曼荼羅〉
 
金剛界曼荼羅

 

胎蔵界曼荼羅
 
 
密教の曼荼羅図とシュタイナー教育の糸かけでできる幾何学的な模様。
どちらも内的宇宙観を表し似ていることから「糸かけ曼荼羅」と言われるようになったようです。

 
 
 
 

素数って?

 
「糸かけ 糸かけ曼荼羅」というと、必ずと言っていい程付いてくるのが「素数」です。
その素数についても少し覗いてみましょう。

 
 
素数とは、「1」と「自分自身(13なら13自身)」しか約数を持たない自然数のことです。
1と自分自身でしか割れないということですね。
(1を素数とみなすかどうかには議論があるようです。)
 
黄金比やπ(円周率)と同じように宇宙と関わりが深いとも言われています。

 
 

素数を見つける方法

 
素数を見つける「公式」は未だに発見されていないそうです。
(懸賞金がかかっているとか!?)

現在のところの素数を見つける方法は、「エラトステネスの篩」です。

 

マスを書きます。
2の倍数の部分のマスを塗りつぶします。
次に3の倍数、5の倍数、7の倍数、11の倍数……と塗りつぶしていきます。
白抜きで残った数が「素数」です。

 
 
とても原始的な方法ですが、これが素数を見つける確実な方法だそうです。
 
500までの数で表を作りましたが、マスをもっと書いて塗りつぶしていくと、もっと大きい数の素数を見つけることができます。
マスを塗りつぶしていると数の規則性を感じることができますので、お時間のある時にやってみてください。

 
 
 
 
糸かけ曼荼羅の作り方(基本的な糸の掛け方)

 
では、糸かけ曼荼羅の作り方を「五角形」でみていきましょう。
糸の掛け方はどの形でも同じですので応用してください。

 
まずは必要なものの準備です。

 
 
用意するもの

 
板(正方形30×30㎝)


ハサミ
カナヅチ
作図用の紙
コンパス 定規 ペン
目打ち ピン(画鋲) キリ マスキングテープ

 
 
板は正方形で、大きすぎず小さすぎない30×30㎝のものが作りやすいです。
釘を打つので、厚さは1.5㎝以上あるといいです。
ホームセンターで購入できます。
正方形にカットされた状態で陳列されていない場合はカットしてもらいましょう。
焼板・桐板などお好みの色の板を購入してください。

 
釘は、19㎜以上の長さのものを用意しましょう。
真鍮・銅・ステンレスなどお好みのものを購入してください。
頭が丸いもののほうが糸が掛けやすいです。

 
糸は、基本的になんでもOKです。
掛けやすいのは細い刺繍糸やミシン糸ですので、最初のうちはこういった糸を使うといいと思います。
100均で売っている糸でもできますが、切れやすいのであまりオススメしません。

 
ハサミは、普通のハサミでも糸切り鋏でも構いません。
糸が切りやすければOKです。

 
カナヅチは、小ぶりのものがオススメです。
釘の間隔が1㎝くらいになるので小さいほうが打ちやすいです。

 
作図用の紙は、板と同じ大きさのものを用意しましょう。
包装紙の裏など書きやすく見やすいものであればなんでもOKです。

 
コンパス・定規・ペンは、作図する時に使います。
作る形によっては分度器もしくは全円分度器もあると便利です。

 
目打ち・ピン(画鋲)・キリ・マスキングテープは、作図したものを板に写す時に使います。
目打ち・ピン(画鋲)・キリのどれかがあればOKです。

 
 
 
作り方

 
作図→釘打ち→糸掛けの順で進みます。

 
 
作 図

 

 
  作る形、釘の位置を描いていきます。

 
  今回は五角形・釘75本でやります。
 
  五角形を描いたら、釘の間隔が均等に
  なるように印を付けていきます。
 
  一つの辺に15本の釘になります。
  (隣の辺と重なる釘もカウントすると16本)

 
 
 
 
 
 
 
 
円形の場合だと、24本・48本・64本があります。
コンパスで円を描き、釘の本数に応じて等分して釘の位置の印を付けます。
 
三角形や四角形などの◯角形の場合は、それぞれの辺の釘の本数が同じになるようにします。
 

 

  
  釘の間隔は1㎝以上になるように
  しましょう。

 
  慣れないと1㎝未満は難しいです。
 
  垂直に高さを揃えて釘を打つと
  糸が掛けやすいので、1㎝以上の間隔に
  なるように形の大きさを調整して作図
  してください。
 
 
 
 
 

釘打ち

 
作図した紙を板の上に重ね、マスキングテープでずれないように固定します。
 
紙の上から目打ち・ピン(画鋲)・キリなどで釘を打つポイントに印を付けます。
板に印が付く程度でOKです。
キリを使う場合は、釘の径より大きな穴にならないよう注意しましょう。

 

 
  板から1㎝の高さに揃えて打ちます。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

【釘を綺麗に打つコツ・ポイント】
・最初は浅く
・何本か打ってから定規を当て高さを確認しながら少しずつ優しく
・丁寧に慎重に
 (高さが揃っていなかったり、曲がって打ち込んでしまったりすると糸が掛けにくい)

・カナヅチの平らな面と凸面を使い分ける
 (高さを揃えていく時には平らな面を、飛び出ている釘を打つ時は凸面を)

 
 

 
  板の下にタオルなど衝撃を吸収するもの
  を敷くとよいです。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
糸掛け(基本的な糸の掛け方)

 
掛け方はとても単純です。
「数えて掛ける、数えて掛ける」を繰り返していきます。

 
「糸かけ 糸かけ曼荼羅」というと素数で掛けることが多いですが、もちろん整数でも掛けられます。

素数・整数どちらでもいいので、掛けていく「数」を決めましょう。
 
 
掛ける「数」は、釘の本数の半数以下から選びます。
 
今回は75本なので・・・75÷2=37.5 
「37」が最大の数になり、37以下の数から選んで掛けていくことになります。
 
円形の場合は24本だったら12以下、48本だったら24以下、64だったら32以下になります。
 
半数より大きい数で掛けていくことも可能ですが、とても掛けにくいです。
そして、九九の糸かけ(糸とおし)を思い出してください。
1の段と9の段、2の段と8の段、3の段と7の段、4の段と6の段が同じ模様(糸の足跡)になりましたよね。
それと同じ現象が起きます。
大きい数は数えるのも大変なので半数以下から選ぶのをオススメします。(お試しにやってみるのはありです)

 
では、素数で掛けた場合と整数で掛けた場合、両方見ていきましょう。
 

  
素数の場合

 
37以下の素数は、37・31・29・23・19・17・13・11・7・5・3・2・1です。
 
まず、一番大きい「37」で掛けてみましょう。

 

 
  五角形の頂点をスタートポイントに
  しっかり固結びをします。
  
  (画像をクリック・タップすると、
  拡大します) 
 
 
 
 
 
 
 

  
  スタートポイントから37数えます。
 
  37番目の釘に糸を掛けます。
 
  右回り左回りどちらでも構いません。
  シュタイナー教育では右回りという
  決まりがあるそうですが、気にしない
  場合は掛けやすいほうでOKです。
 
  

 
  
  掛けたポイントからまた37数えて
  糸を掛けます。

 
 
 
 
 
 
 


 
  
  
  同じように37数えて糸を掛けます。

 
  これを繰り返します。
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
  法則性が見えてきますね。
 
  ピンピンに強く張って掛けてしまうと
  釘が内側に倒れてきて掛けにくくなっ
  てしまうので、強くなり過ぎないよう
  張りの強さに注意しましょう。
 
 
 
 
 

 
  あと一釘掛ければ終了です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

  全部の釘に掛け終わると・・・
  スタートポイントに!?
 
 
  これが素数と糸かけの不思議です。
  素数で掛けると最後にスタートした
  ところに辿り着きます。

 
  スタートポイントに戻って来なかった
  時はどこかで間違えています。

  
 

  
  終わりもしっかりと結びます。
   
  糸が緩まないようにしましょう。
 
 
 
 
 
 
 
 

  次の糸が掛けやすいように
  糸を釘の根元まで下げます。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
次は「31」を同じ要領で掛けていきます。


 

 

 

 

 
  全部の釘に掛けてスタートポイントに
  戻ってきました。

 
  解けないようにしっかり結びます。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
次は「29」で掛けます。

 

 

 

 
  
  しっかり結んだら、糸を下げます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
星の形が現れました。


 
内部に現れる曲線は、大きい数で掛けた時は小さく、小さい数で掛けた時は大きくなります。
模様を綺麗に見せるには大きい数から掛けていくと良いです。

 
 
〈37・31・29で掛けた図〉

 
素数で掛けると「全部の釘に糸を掛け終えた時、スタートしたところに必ず戻ってくる」
 
同じ釘に二度掛けることになったり、最後にスタートしたところに戻ってこなかったりする場合は、どこかで間違えています。
一呼吸入れてやり直しましょう。

 
 
 
整数の場合

 
では、整数で掛けた場合どうなるのかも見てみましょう。

 
「36」で掛けていきます。
 

 
  掛け方は素数の時と同じです。
 
  スタートポイントから36番目の釘に
  掛けます。

 
 
 
 
 
 
  

 

 
  整数の場合、数によってはこのように
  全部の釘に糸が掛かっていないのに
  スタートしたところに戻ってきてしまう
  ことがあります。

 
 
 
 
 
 
  

 
  
  そうなってしまった時は、
  右に一つずらします。

 
  ずらしたところをスタートに
  そこから数を数えて掛けていきます。
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 
  また戻ってきてしまいましたので、
  右に一つずらして再々スタートします。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 
  全部の釘に掛け終わった時、
  画像のように糸が横に繋がる箇所が
  出てきます。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

次は「30」で掛けてみます。

 

 

 
  途中でスタートしたところに戻ってきて
  しまったので、一つずらして再スタート
  します。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 
  「戻ってきてしまったら一つずらして
  再スタート」を全部の釘に掛け終える
  まで繰り返していきます。

 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
  全部掛け終わりました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

  右上の辺のほとんどは横に繋がった状態
  になりました。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

次は「27」で掛けてみましょう。

 

 

 
  27も途中でスタートしたところに
  戻ってきてしまったので、一つずら
  して再スタートです。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 
  全部の釘に掛け終わりました。
 
  掛け方は素数の時と変わりないので、
  内部にできる曲線の大きさも素数の時と
  同じく、掛ける数が大きければ小さく、
  掛ける数が小さければ大きくなります。

 
 
 
 
 
 

 
 

〈36・30・27で掛けた図〉

 
素数で掛けた時と現れる形は同じです。
 
違うのは、途中でスタートポイントに戻ってしまう数があること。
(素数のように最後に戻って来る数もあります)

 
全部の釘に糸が掛かっていないのに戻ってきて一つずらして再スタートするので、掛け間違いやすいですし、間違えていることに気付きにくいです。
整数は、素数より少し難易度が高くなります。

 
それから、糸が隣の釘と繋がっている箇所が出たり、掛け終わるポイントがバラバラになったりと、見た目としてスッキリしないという面もあります。 

 
 
 
結び目の処理

 

 
  そのままでもカットしてもどちらでも
  構いません。

  見た目をスッキリさせたいならカット
  しましょう。

 
  ボンドなどの接着剤を結び目に付け、
  乾いてから短くカットすると解ける
  心配がありません。

 
 
 
 
 
 
 
 

 
まとめ

 
  

・基本的な掛け方は「数えて掛ける」
 
・素数で掛けると、全部の釘に掛け終わる時にスタートポイントに戻って来る
 (最後にスタートポイントに戻ってこなかったり、掛けていない釘があったりする場合は間違えている)
 
・整数は全部の釘に掛け終える前に途中でスタートポイント戻ってしまう数がある
 (素数のように全部の釘に掛け終わる時にスタートポイントに戻る数もある)

 
 
この基本的な掛け方をマスターしてしまえば、どんな形でも掛けられます。
今回は五角形でやりましたが、円形でも三角形でも四角形でもOKです。

 
ひとまず「糸かけ」というものを体験してみたい場合や見た目を重視したい場合は、全部素数で掛けるのが良いと思います。
素数で掛けると、数の不思議やリズムを感じられますし、ミスにも気付きやすいのでストレスなく糸かけを愉しめると思います。

 
整数は、規則性をつかみにくいのである程度糸を掛ける作業に慣れてからにしたほうがストレスが少ないかもしれません。
やり直し作業が多くなると疲れてしまいますからね。

でも、整数は全部の釘に掛かっていなくても綺麗な模様になる数もあるので、スタートポイントに戻ってきたところで結んで終わりにすることも可能です。
そういう愉しみ方もあります。
 
また、素数・整数のミックスで掛けると、内部に現れる曲線の大きさを調整できます。
自分の好みで内側から広がっていく様子を細かく表現できるので、素数・整数にこだわりがなければミックスで掛けてみると面白いと思います。

 
〈37・31・26・23・19で掛けました〉

 
 
五角形の特徴ですが・・・
27〜24で掛けると内側に現れる曲線は「五角形」ではなく「円」になります。

37〜28は五角形、27〜24は円、23〜は五角形と、徐々に丸みを帯びて円になり、円になった後は徐々に角が出てきて五角形になるという特徴があります。

 
円形で掛けると内側に現れる曲線は全部「円」になりますが、他の形だと五角形のように何か特徴があるかもしれません。
そういうものを見つけるのも、色々な形で掛ける楽しみの一つだと思います。
ぜひ見つけて教えていただけると嬉しいです。

 
 
それから、糸かけは糸とおしと違って「立体」なので、1㎝の釘の高さを使って立体感を演出できます。
 

 
  次の糸を掛けやすように釘の根元まで
  下げると書きましたが、掛け終わった
  後に画像のように上げると奥行きが
  出ます。

 
  一番上の層だけ上げたり、全部根元まで
  下げたりとお好みで色々とやってみて
  ください。

 
 
 
 
 

 
 
  
長々と書きましたが、以上が基本的な糸の掛け方の解説です。
参考になったら嬉しいです。
ぜひいろいろな形で掛けてみてくださいね!

 
 
糸かけ 五角形3

 
 
 
 
 
糸かけもいいけど、糸とおしをやってみたいという方はぜひ「糸とおしワークショップ」にご参加ください😊
直近の日程は、ブログの NEWS カテゴリーにご案内を出してます。
ぜひチェックしてみてください。
また、ワークショップについて綴ったページもご覧くださいね!
ワークショップ WORKSHOP
皆さんと一緒に糸とおしを楽しめることを楽しみにしています♪

 
 

 
 

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